藍染の開襟シャツ(オープンカラーシャツ)— 台襟のない平らな折り襟と首元の抜け感が特徴の夏の一着
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開襟シャツとは?読み方・台襟シャツとの違いとオープンカラーの着こなし

開襟シャツ(かいきんシャツ)とは、台襟(だいえり)と呼ばれる襟の土台を持たない、平らな折り襟のシャツのことです。オープンカラーシャツとも呼ばれ、第一ボタンを留めずに着ることを前提に仕立てられているため、首元がゆるやかにV字に開き、風がよく通ります。この記事では、開襟シャツの読み方と表記、襟の構造と台襟付きシャツとの違い(図解)、アロハシャツ・キューバシャツとの関係、日本での歩みと英語での呼び方を順に整理し、ボタンの留め方や着こなし、選び方のコツまでお伝えします。

この記事の要点

  • 開襟シャツは「かいきんシャツ」と読む。「開衿」とも書き、オープンカラーシャツと同じもの
  • 台襟のない平らな折り襟で、首元がV字に開くシャツ
  • 台襟付きシャツ(ワイシャツ)との最大の違いは「襟の土台の有無」。開襟はネクタイを締めない前提のつくり
  • アロハシャツやキューバシャツも開襟の仲間。オープンカラーはあくまで「襟の形」の呼び名
  • 日本では昭和初期から夏の服として広まり、学生の夏服の定番にもなった。英語では camp collar shirt などと呼ぶ
  • ボタンは襟元を開け、前立ては留めるのが基本。ループまで留めればレトロに、前を全部開ければ羽織りになる
  • 大人っぽく着るコツは「落ち着いた色柄・ほどよいサイズ・足元」の3点

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開襟シャツ(オープンカラーシャツ)とは?読み方と襟の構造

開襟シャツは「かいきんシャツ」と読みます。「襟を開いて着るシャツ」という名前のとおり、胸元が開いた状態こそが完成形としてデザインされているのが最大の特徴です。カタカナではオープンカラーシャツと呼ばれますが、指しているものは同じです。漢字は「開衿」と書かれることもあります。

表記 読み方 意味・使われ方
開襟シャツ かいきんシャツ 「襟」を音読みで「きん」と読む。襟を開いて着るように仕立てたシャツ
開衿シャツ かいきんシャツ 「衿」も「えり」を表す字。読み方も意味も開襟シャツと同じ
開襟(開衿) かいきん 襟を開くこと。また、開いた状態で着ることを前提にした襟の形
オープンカラーシャツ — 英語の open collar から。今のファッション用語ではこちらの呼び名が主流
オープンシャツ — 開襟シャツの別名として国語辞典にも載る呼び方。英語圏では通じにくいとされる

台襟がなく、襟が身頃から直接折り返る

一般的なワイシャツの襟は、首に沿って立ち上がる「台襟」という帯状のパーツの上に、折り返しの襟が乗った二階建ての構造をしています。これに対して開襟シャツには台襟がなく、身頃から続いた襟がそのまま外側へ折り返ります。首まわりに立ち上がりがないため、襟は肩に沿って平らに寝て、鎖骨のあたりまでが自然に開くのです。

台襟付きシャツ・開襟シャツ・バンドカラーのシャツを正面から描いた模式図。台襟付きは台襟の上に襟が乗り、開襟は台襟がなく襟が平らに寝て首元がV字に開き、バンドカラーは台襟だけが立っている
襟の構造の違い。台襟付きは「台襟+襟」の二階建て、開襟は台襟がなく襟が平らに寝る、バンドカラーは台襟だけ

実物の開襟シャツでも、この構造は確かめられます。下の写真は藍染市場のアロハシャツ-月-の襟元で、ワイシャツのような台襟の帯がなく、襟が外側へ平らに折り返っています。

平置きにした藍染のアロハシャツ-月-の襟元を近くから写した写真。襟が外側へ平らに折り返り、前身頃にボタンが見える
アロハシャツ-月-(藍染市場)— 平らに折り返った襟元。白く抜けた模様が襟にも入る

第一ボタンは「ない」か「ループ留め」

開襟シャツの多くは、第一ボタンそのものが省略されています。付いている場合も、襟の裏に隠した小さなループで留める仕様が中心です。留めれば首元まで閉じたレトロで端正な表情に、外せば涼しげな抜け感のある表情に。ひとつのシャツで二つの顔を使い分けられるのも、開襟シャツならではの楽しさといえます。

裾は出して着る前提の仕立てが多い

裾が短めで直線的にカットされたものが多いのも見分けるポイントです。パンツの外に出してもだらしなく見えないよう設計されているため、一枚をさらりと羽織るだけで夏の装いがまとまります。

台襟付きシャツとの違いを比較表でチェック

ワイシャツに代表される台襟付きシャツ(レギュラーカラーシャツ)と開襟シャツの違いを、表に整理しました。

項目 開襟シャツ 台襟付きシャツ
襟の構造 台襟がなく、身頃から平らに折り返る 台襟の上に襟が乗る二階建て構造
第一ボタン 省略、またはループ留め 首元まできちんと留められる
ネクタイ 締めない前提(結び目を支える台がない) 台襟が結び目を支え、きれいに締まる
首元の印象 開放的で、抜け感がある 端正で、きちんと感がある
裾の仕立て 短めの直線裾が多く、出して着る 長めの丸裾が多く、入れて着る
向くシーン 休日、旅行、夏のお出かけ 仕事、式典などかっちりした場

台襟は、ネクタイの結び目を支えて襟の形を立体的に保つための土台です。いわば「きちんと感の源」が台襟であり、それを潔く取り払ったのが開襟シャツ。首まわりの締め付けのなさと涼しさは、この構造の違いから生まれています。

ちなみに、開襟シャツとは反対に「台襟だけを残して折り襟を省いた」形がバンドカラーです。低い立ち襟の系統に興味のある方は、マンダリンカラーの記事もあわせてご覧ください。

開襟と間違えやすい襟の見分け方

首元が開く襟は開襟のほかにもあります。名前は違っても構造が近いものがあるので、開襟との関係を整理しておきましょう。

襟の名前 特徴と開襟との関係
イタリアンカラー 台襟を別に付けず、襟を一枚の布で裁った襟腰の低い襟。首元がV字に開き、オープンカラーの一種とされる。もとはセーターの襟として考案され、ブラウスやワンピース、ネクタイを締めないシャツにも使われる
スキッパーカラー 前立てが胸の途中までで、第一ボタンのない襟元がV字に開く。かぶって着るプルオーバー型が多い。開襟シャツは前が裾まで開き、ボタンで留める
テーラードカラー ジャケットの襟で、上襟と下襟(ラペル)の間に刻みがある。襟を開いて着る形なので、広い意味では開襟に含められる

丸襟やボウタイなど、ブラウスに多い襟の種類はブラウスとは?シャツとの違いで、襟の模式図とあわせて紹介しています。

開襟シャツの歴史と英語での呼び方

開襟シャツは、暑い季節にネクタイを締めずに涼しく過ごすための服として広まりました。『日本国語大辞典』(精選版)は開襟シャツを「男子用の、前襟の開いた半袖のシャツ」と説明しており、半袖の夏服として定着していたことがうかがえます。日本では昭和初期(1930年代)に、衛生学者の戸田正三が暑い季節の服装として開襟シャツを提唱し、普及に貢献したとされています。

涼しくてネクタイがいらないことから、開襟は男子学生の夏服や制服の半袖シャツの定番としても長く使われてきました。最近は同じ形が「オープンカラーシャツ」と呼ばれることが増え、長袖や女性向けのものも含めて、休日の装いとして広く着られています。

英語では camp collar shirt(キャンプカラーシャツ)や Cuban collar shirt と呼ばれ、open collar shirt と書かれることもあります。一方、日本語の「オープンシャツ」は英語圏では通じにくい呼び方とされるため、海外の通販サイトで探すときは camp collar で検索すると見つけやすくなります。

アロハシャツ・キューバシャツとの関係

「開襟シャツとアロハシャツはどう違うの?」という疑問をよく耳にしますが、実はこの二つは対立する概念ではありません。オープンカラーはあくまで「襟の形」の呼び名。アロハシャツもキューバシャツも、襟の構造だけを見ればどちらも開襟シャツの仲間です。

呼び名 位置づけ 見分けるポイント
開襟シャツ(オープンカラーシャツ) 襟の形を指す総称 台襟のない平らな折り襟
アロハシャツ 柄を楽しむ開襟シャツ 大きな柄ゆきと、ゆったりしたシルエット
キューバシャツ 装飾が特徴の開襟シャツ 前身頃の縦のプリーツや刺繍、複数のポケット
ボウリングシャツ ボウリングのチームのユニフォームとして広まった開襟シャツ 胸や背中の刺繍・ワッペン、背中のアクションプリーツ

アロハシャツはハワイ生まれとされる柄物の開襟シャツで、リゾートの空気をまとった開放的な存在。キューバシャツは中南米で親しまれてきた一着で、前身頃に走る縦のプリーツや刺繍が特徴です。現地では格式ある場でも通用する装いとして扱われてきた歴史があります。

つまり「開襟シャツを探している」なら、無地のシンプルなものから柄物のアロハまで、選択肢は思いのほか広いということ。藍の濃淡で柄を表現したアロハシャツの魅力は、藍染アロハシャツの記事で詳しく紹介しています。

開襟シャツの着こなし|ボタンの留め方とメンズ・レディース別のコツ

開襟シャツは涼しくて気楽な反面、選び方や合わせ方を誤ると「部屋着っぽい」「子どもっぽい」印象に傾くことがあります。ここでは大人が品よくまとめるためのコツを、メンズ・レディースに分けて見ていきましょう。

メンズの着こなし

一枚で着るなら、ボトムスはすっきりしたシルエットのパンツを合わせるのが基本です。開襟シャツは首元と裾に「ゆるさ」があるぶん、下半身をすっきりさせるとバランスが取れます。足元をローファーやレザー調のサンダルに変えるだけで、同じシャツでもぐっと大人の装いに近づきます。

無地のTシャツの上に前を開けて羽織るのも、夏の定番の着こなしです。胸元のV字が首まわりに縦のラインをつくるので、顔まわりがすっきり見えます。色は濃紺や藍のような深い色を選ぶと、肌の色が引き立ち、全体が引き締まります。

あえて第一ボタン(ループ)まで留めて、首元を閉じたレトロな着方もおすすめです。きちんと感と抜け感が同居した、開襟シャツにしかできない表情が生まれます。

レディースの着こなし

開襟シャツは鎖骨のあたりが自然に開くため、デコルテがすっきり見え、顔まわりが明るくなります。きれいめのパンツやロングスカートと合わせれば、力の抜けた大人カジュアルに。前を開けてキャミソールやワンピースに重ねる羽織りづかいも、冷房対策を兼ねられて便利です。

カジュアルに寄りすぎたと感じたら、スカーフや華奢なアクセサリー、細めのベルトなど小物をひとつ足してみてください。開襟のゆるさに、きちんとした要素がひとさじ入るだけで、装い全体が大人びます。

ボタンはどこまで留める? 3通りの着方

開襟シャツは、ボタンの留め方で印象が大きく変わります。基本は襟元を開け、前立てのボタンは留めた状態。そこから場面に合わせて、ループを留めたり、前を開けて羽織ったりします。

留め方 見え方 向く場面
襟元を開け、前立ては留める(基本) 襟が平らに寝て、首元にV字の開きができる 一枚で着る日の標準。迷ったらこれ
ループまで留める 首元が閉じて、レトロで端正な表情になる 少しきちんと見せたい日(ループ付きの場合)。襟は外側へ平らに整える
前を全部開けて羽織る シャツが上着代わりになり、中のTシャツが見える 冷房の効いた室内や、朝晩の温度差がある日

一枚で着るときに前立てのボタンまで開けると部屋着のように見えやすいので、開けるのは襟元までを目安にしましょう。胸元の開きが深くて気になるときは、ループを留めるか、襟ぐりの詰まったTシャツを中に着ると落ち着きます。

子どもっぽく見せない3つのコツ

  • 色柄は落ち着いたものから…原色の派手柄より、濃紺・藍系や小さめの柄が街になじみます。
  • サイズは「ゆとり半歩分」まで…大きすぎる身幅と長すぎる着丈は、だらしなさに直結します。
  • 足元で引き締める…短パンとラフなサンダルの組み合わせは休暇感が強め。長ズボンときれいめの靴が安全です。

失敗しない開襟シャツの選び方

初めての一着を選ぶときは、次の順番で確かめると失敗が少なくなります。

  1. 肩線と身幅を合わせる…開襟シャツは襟が平らに寝るため、肩が合っていないと全体がよれて見えます。肩線が肩先に近いものを目安に、身幅はこぶしひとつ分ほどのゆとりを。
  2. 着丈は腰骨からヒップの上あたりまで…出して着る前提だからこそ、丈が長すぎないことが大切です。
  3. 襟の開き具合を鏡で確認する…襟の開きが大きいほど開放的でリゾート寄り、小さいほど落ち着いた印象になります。横からのシルエットも確認しましょう。
  4. 迷ったら濃色の無地か、落ち着いたトーンの柄…深い藍のような濃色は引き締め効果があり、手持ちのボトムスとも合わせやすい万能選手です。

藍染市場の開襟シャツ — 藍の濃淡をまとうアロハスタイル

藍染市場では、襟元の開いたアロハスタイルの半袖シャツをご用意しています。柄物でありながら藍の落ち着いたトーンでまとまっているので、「派手なアロハはちょっと苦手」という方の最初の開襟シャツにも向いています。

アロハシャツ-月-は、夜空をモチーフにした模様が目を引く一着です。特徴的な柄ながら全体を落ち着いたトーンでまとめているため、手持ちのボトムスと合わせやすく、日常づかいしやすいのが持ち味。MとLの2サイズからお選びいただけます。

アロハシャツ-板締め-は、縦横に規則正しく並ぶ模様が印象的な一着。襟元の開いた涼しげなデザインは、夏の外出にぴったりです。深い藍のトーンが柄の存在感をほどよく抑え、白や生成りのボトムスとも自然になじみます。

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関連記事: スタンドカラーシャツのコーデ|メンズ・レディース別の着こなし

まとめ|開襟シャツは、首元の抜け感で夏を軽やかにする一着

開襟シャツとは、台襟を持たない平らな折り襟で、首元を開けて着ることを前提にデザインされたシャツのことです。台襟付きシャツとの違いは「襟の土台の有無」にあり、そこから涼しさとリラックス感が生まれます。アロハシャツやキューバシャツも襟だけ見れば同じ開襟の仲間なので、無地から柄物まで選択肢は豊かです。

大人っぽくまとめる鍵は、落ち着いた色柄・ほどよいサイズ・足元の3点。深い藍の色合いなら、その3点すべてに無理なく応えてくれます。この夏の一着は、藍染市場のシャツ・ブラウス一覧から探してみてください。

よくある質問

開襟シャツとオープンカラーシャツは同じものですか?

同じものです。オープンカラーは開襟をカタカナで表した呼び名で、どちらも「台襟のない平らな折り襟で、首元を開けて着るシャツ」を指します。ファッション用語としてはオープンカラーシャツ、日常語としては開襟シャツと呼ばれることが多い、という程度の違いです。

開襟シャツと台襟付きシャツ(ワイシャツ)の違いは何ですか?

襟の土台である「台襟」の有無が最大の違いです。台襟付きシャツは首に沿って襟が立ち上がり、ネクタイをきれいに締められる構造。開襟シャツは台襟がなく襟が平らに寝るため、首まわりの締め付けがなく涼しい反面、ネクタイは締めない前提のつくりです。

アロハシャツと開襟シャツはどう違うのですか?

対立する言葉ではなく、オープンカラーは「襟の形」の呼び名、アロハシャツは「柄を楽しむ開襟シャツの一種」という関係です。襟の構造だけを見れば、アロハシャツもキューバシャツも開襟シャツの仲間に含まれます。

開襟シャツの第一ボタン(ループ)は留めて着てもいいですか?

はい、どちらも正解です。襟裏のループで首元まで留めればレトロで端正な印象に、開ければ涼しげな抜け感のある印象になります。ひとつのシャツで二つの表情を使い分けられるのが開襟シャツの持ち味です。

開襟シャツはいつの季節に着るものですか?

首元が開いて風が通るため、春から夏がメインシーズンです。特に半袖の開襟シャツは盛夏の主役になります。Tシャツの上に羽織れば冷房対策や日よけも兼ねられ、夏の間長く活躍します。

開襟シャツが子どもっぽく見えてしまいます。大人っぽく着るコツは?

「色柄・サイズ・足元」の3点を見直すのが近道です。濃紺や藍系など落ち着いた色柄を選び、身幅と着丈が大きすぎないものにして、足元はローファーなどきれいめの靴で引き締めると、ぐっと大人の装いになります。

開襟シャツは何と読みますか?

「かいきんシャツ」と読みます。「襟」を音読みで「きん」と読み、「開衿シャツ」と書いても読み方・意味は同じです。カタカナではオープンカラーシャツとも呼ばれます。

オープンカラーシャツは英語で何と言いますか?

camp collar shirt(キャンプカラーシャツ)や Cuban collar shirt と呼ばれ、open collar shirt と書かれることもあります。日本語の「オープンシャツ」は英語圏では通じにくい呼び方とされるため、海外の通販サイトなどでは camp collar で探すと見つけやすくなります。

開襟シャツは冬にも着られますか?

半袖が中心の夏の服ですが、長袖の開襟シャツならタートルネックやニットの上に羽織ったり、ジャケットのインナーにしたりして秋冬も着られます。襟が平らに寝るぶん首まわりがもたつきにくく、タートルネックとも重ねやすい形です。

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AIZOME ICHIBA

日常を彩る、藍染のある暮らし

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