ボトルネックジャケット(藍染市場)
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ジャケットの種類一覧|アウター・コートの名前と見分け方を図解【丈・襟・前・素材】

ジャケットの種類は、テーラード・ブルゾン・デニム・ダウンなど代表的なものだけで18種ほどあり、丈・襟の形・前の留め方・素材の4点を見れば見分けられます。どの種類も、この4点のどこかに、名前を決めるはっきりした特徴を持っているからです。

この記事では、アウター・ジャケット・コート・ブルゾンの呼び分けを整理したうえで、代表的な12種のシルエットを模式図で比べ、ジャケット18種・コート12種に、ジレや和の羽織りなど4種を加えた計34種の名前と見分けのポイントを早見表にまとめました。襟の名前、前の留め方と素材、季節ごとの選び方、名前がわからないアウターを調べる手順まで順に見ていきます。最後に、藍染市場のアウター10点を実寸つきで「種類」に当てはめています。

この記事の要点

  • アウターは一番外側に着る上着の総称です。そのうち腰〜ヒップまわりの丈のものをジャケット、ヒップが隠れるより長いものをコート、裾と袖口を絞った短い上着をブルゾンと呼ぶのが一般的です。
  • 種類は「丈・襟・前の留め方・素材」の4点で見分けます。同じ襟なしでも、ヒップ丈ならノーカラージャケット、ひざ丈ならノーカラーコートです。
  • 襟に刻みがあればテーラード系、裾と袖口がリブならブルゾン系、フードとトグルならダッフルコート、ダブルの前にベルトと肩章ならトレンチコートと、一目でわかる目印があります。
  • 丈の呼び分けに厳密な決まりはなく、同じくらいの丈でも店によってジャケットとコートの両方の表記があります。迷ったら名前より着丈の数字で比べるのが確実です。
  • 名前がわからないアウターは、丈→裾と袖口→襟→前の留め方→素材の順に特徴を拾い、「スタンドカラー ジャケット 綿」のように言葉を組み合わせて調べると見つけやすくなります。

アウター・ジャケット・コート・ブルゾンの違い|呼び名は「丈」と「裾」で決まる

「アウター」は英語の outerwear(アウターウェア)から来た言葉で、服のいちばん外側に着る上着をまとめた呼び方です。ジャケットもコートもブルゾンも、外に羽織ればすべてアウターに含まれます。そのなかでの呼び分けは、主に丈と、裾・袖口の作りで決まります。

呼び名 丈の目安 見分けるところ 代表例
アウター 決まりはない 一番外側に着る上着の総称 ジャケット・コート・ブルゾンのすべて
ジャケット 腰〜ヒップまわり 前開きで袖のある、比較的短い上着 テーラードジャケット、デニムジャケット
コート ヒップが隠れる〜ひざ下 丈が長く、服の上から体を広く覆う チェスターコート、トレンチコート
ブルゾン(ジャンパー) 腰まわり 裾と袖口をリブやゴムで絞り、胴にふくらみがある MA-1、スタジャン
パーカー 腰〜ヒップまわりが多い フードが付いている マウンテンパーカー、ジップパーカー
羽織り(羽織りもの) 決まりはない 前を開けて軽く羽織る上着を指す日常の言葉 シャツジャケット、カーディガン

ブルゾンはフランス語に由来する呼び名で、日本では英語由来の「ジャンパー」とほぼ同じものを指します。裾をすぼめて胴まわりをふくらませる形が特徴で、そのぶん丈は腰まわりまでの短いものがほとんどです。パーカーは「フードが付いている」ことで呼ばれる名前なので、ジャケットにもコートにもブルゾンにもフード付きのものがあります。パーカーの合わせ方はパーカーのコーデで紹介しています。

ジャケットとコートの境目は「着丈の数字」より「体のどこまで届くか」

何cmからがコート、という決まりはありません。目安になるのは、着たときに裾がヒップの下まで届くかどうかです。ただし呼び方には店や作り手によって幅があり、同じくらいの丈でも「ジャケット」「コート」の両方の表記が見られます。

藍染市場の商品で比べると、メンズのボトルネックジャケットは着丈約84cm、レディースのスプリングコートとリバーシブルコートは着丈約80cmで、数字だけならジャケットのほうが長くなります。メンズとレディースでは想定している体格が違ううえ、呼び名には生地の厚みや用途(軽く羽織るのか、防寒の上着なのか)も関わると考えられます。選ぶときは名前だけで判断せず、着丈の数字を自分の体(首の付け根から、ヒップの下やひざまでの長さ)と比べると、裾が届く位置を具体的に想像できます。

丈の呼び方 裾の位置の目安 主な種類
ショート丈 腰まわり(ウエスト〜腰骨) ブルゾン、デニムジャケット、ライダースジャケット
ミドル丈 ヒップ〜太もも テーラードジャケット、ピーコート、マウンテンパーカー
ロング丈 ひざ前後〜ひざ下 チェスターコート、トレンチコート、ステンカラーコート

ロング丈のなかでも、くるぶし近くまであるものはマキシ丈と呼ばれることがあります。アウターの丈とボトムスの合わせ方は、ワイドパンツのコーデの記事でショート・ミドル・ロング別に整理しています。

アウターのシルエット一覧|代表的な12種を図で比べる

まずは形の違いを、模式図で並べて見てみましょう。1段目は腰〜ヒップ丈のジャケット・ブルゾン、2段目は形に機能の特徴が出ているアウター、3段目はひざ丈前後のコートです。赤く示した部分が、それぞれの名前を見分ける決め手になるところです。

アウター12種のシルエットを並べた模式図。テーラードジャケット、ノーカラージャケット、デニムジャケット、ブルゾン(MA-1)、ライダースジャケット、マウンテンパーカー、ダウンジャケット、ピーコート、チェスターコート、ステンカラーコート、トレンチコート、ダッフルコートの丈と見分けのポイントを示している
アウター12種のシルエット(模式図)。赤い部分が見分けのポイント。点線は腰・ヒップ・ひざの高さの目安

図を見比べると、同じテーラード襟でも、ヒップ丈ならテーラードジャケット、ひざ丈ならチェスターコートと、丈だけで名前が変わるのがわかります。反対に、ピーコートとトレンチコートはどちらもボタンが2列に並ぶダブルの前合わせですが、丈の長さと、ベルト・肩章があるかどうかで見分けられます。「ほかの種類とどこが違うか」を1か所ずつ拾っていくのが、種類を覚えるいちばんの近道です。

ジャケットの種類一覧|18種の名前と見分けのポイント

ジャケットは、きれいめな仕立てのもの、作業着や軍服に由来するもの、スポーツや防寒から生まれたものに大きく分けられます。表の「見分けのポイント」に挙げた特徴が当てはまれば、その名前で探すと近い形が見つかります。

名前 丈 襟 前の留め方 見分けのポイント
テーラードジャケット ヒップ丈前後 テーラードカラー ボタン(シングルかダブル) 背広のような仕立てで、上襟と下襟の間に刻みがある
ブレザー ヒップ丈前後 テーラードカラー ボタン テーラードジャケットの一種。金属のボタンや胸のエンブレムが付くことが多い
ノーカラージャケット 腰〜ヒップ丈 襟なし ボタン、または前を合わせるだけ 襟がなく、首元が丸くまたはV字に開く
スタンドカラージャケット 腰〜ヒップ丈 スタンドカラー ボタンが多い 襟が折り返さずに首に沿って立つ。マンダリンカラーやボトルネックもこの仲間
シャツジャケット 腰〜ヒップ丈 シャツカラー ボタン シャツの形で生地が厚め。シャツとジャケットの中間の羽織り
カバーオール ヒップ丈前後 シャツカラー ボタン 作業着に由来し、胸と腰に大きなポケットが付く
デニムジャケット(Gジャン) 腰丈 シャツカラー ボタン デニム生地。胸にフラップ付きのポケットが2つ、裾はウエストバンドで締まる
ブルゾン(ジャンパー) 腰丈 さまざま ジップが多い 裾と袖口をリブやゴムで絞り、胴にふくらみを持たせる
MA-1 腰丈 リブカラー ジップ ナイロン地のフライトジャケット。襟・袖口・裾がリブで、左袖に小さなポケット
ミリタリージャケット ヒップ丈前後 立ち襟や折り襟 ジップとボタン 軍服に由来。胸と腰の大きなポケットや肩章が付く(M-65など)
スタジャン 腰丈 リブカラー スナップボタン 身頃と袖で素材や色を切り替え、襟・袖口・裾がリブ
コーチジャケット 腰〜ヒップ丈 シャツカラー スナップボタン 薄手のナイロン地で、裾にひも(ドローコード)が通る
ライダースジャケット 腰丈 大きな折り襟(ダブル)、小さな立ち襟(シングル) ジップ 革製が多い。ダブルは斜めに走るジップと腰のベルトが目印
マウンテンパーカー ヒップ丈 フード ジップと前立てのフラップ 登山用に由来。風や雨を防ぐ生地で、大きなポケットが多い
ダウンジャケット 腰〜ヒップ丈 立ち襟かフード ジップ 羽毛を詰め、横に並ぶ縫い目で区切ってふくらませる
キルティングジャケット 腰〜ヒップ丈 襟なしや折り襟 スナップボタンやジップ 表地と裏地の間に綿などをはさみ、菱形などのステッチで押さえた薄手の防寒着
ボアジャケット・フリースジャケット 腰〜ヒップ丈 立ち襟など ジップ 毛足のある起毛素材で、表面がふわっとしている
フード付きジャケット 腰〜ヒップ丈 フード ボタンやジップ ジャケットの形にフードが付く。スウェット地でジップ留めならジップパーカー

きれいめに着るなら|テーラード・ノーカラー・スタンドカラー

仕事や改まった場に向くのは、テーラード襟のジャケットとブレザーです。ノーカラージャケットは襟がないぶん首元がすっきりし、テーラードよりやわらかい印象になります。スタンドカラージャケットは襟が首に沿って立つので、襟を寝かせるジャケットより顔まわりが引き締まって見えます。立ち襟の種類(スタンド・バンド・マンダリン)の違いは、スタンドカラーシャツとはで詳しく比べています。

作業着・軍服から生まれた|デニム・カバーオール・ミリタリー

デニムジャケットやカバーオール、ミリタリージャケットは、もともと働く人や兵士のための服で、丈夫な生地と大きなポケットが共通点です。シャツカラーで前をボタンで留めるものが多く、シャツジャケットと形が近いものもあります。見分けるときは、胸ポケットの数と形、裾がウエストバンドで締まっているか(デニムジャケット)、ヒップまで長さがあるか(カバーオール)を見ます。

スポーツ・防寒から生まれた|ブルゾン・マウンテンパーカー・ダウン

MA-1やスタジャン、コーチジャケットはブルゾンの仲間で、どれも腰丈の軽快な形です。マウンテンパーカーとダウンジャケットは寒さや雨風を防ぐ目的から生まれ、フードや縫い目の区切りといった機能そのものが見た目の特徴になっています。

濃色のパーカー付きジャケットを着た女性。フードが付き、前にボタンが並び、左右のポケットに柄布が使われている
パーカー付きジャケット(藍染市場)— 前をボタンで留めるフード付きジャケットの一例。サイドスリットと柄布のポケットが付く。着丈約70cm

フード付きのアウターは、中にパーカーを着るとフードが二重になり、首の後ろがかさばりやすくなります。重ね方のコツは、パーカーのコーデの記事で図にしています。

コートの種類一覧|12種の名前と見分けのポイント

コートは丈が長いぶん面積が大きく、襟と前の留め方の違いがそのまま全体の印象になります。名前の由来をたどると、軍服や作業着から生まれたものが多いのも特徴です。

名前 丈 襟 前の留め方 見分けのポイント
チェスターコート ひざ丈前後 テーラードカラー ボタン(シングルかダブル) テーラードジャケットを長くしたような形
ステンカラーコート ひざ丈前後 ステンカラー ボタンを隠す比翼仕立てが多い 後ろ襟が立ち、前に折れる襟。肩から袖が続くラグラン袖が多い
トレンチコート ひざ丈前後 大きな折り襟 ダブル 肩章、腰のベルト、胸のフラップなど軍服由来の装備
ダッフルコート ヒップ〜ひざ上 フード 棒状の留め具(トグル)とループ 厚手のウール地。フードとトグルが目印
ピーコート ヒップ丈前後 大きな折り襟 ダブル 短めの丈にダブルのボタン。縦に切り込んだポケット
モッズコート ひざ上〜ひざ丈 フード ジップとボタン 軍用のパーカーに由来。後ろの裾が魚の尾のように二股に分かれた形(フィッシュテール)
ガウンコート ひざ丈前後〜ひざ下 ショールカラーや襟なし ボタンを使わずベルトで結ぶ ガウンのように前を深く重ね、ベルトで留める
ノーカラーコート ひざ丈前後 襟なし ボタンやフック 襟がなく、首元にマフラーやストールを合わせやすい
ダウンコート ヒップ〜ひざ下 立ち襟かフード ジップ ダウンジャケットを長くした形。横の縫い目で区切る
ポンチョ・ケープ さまざま さまざま かぶる(ポンチョ)、前開き(ケープ) 袖がなく、肩から布が落ちる。ポンチョは中央の穴から頭を通す
スプリングコート さまざま さまざま さまざま 春先や秋口に着る薄手のコートの呼び名。形ではなく季節で呼ぶ名前
リバーシブルコート さまざま さまざま さまざま 表と裏のどちらを外にしても着られる、着方の呼び名

名前の由来で覚えると見分けやすい

トレンチコートの「トレンチ」は塹壕(ざんごう)のことで、第一次世界大戦のころ、イギリス軍の兵士が塹壕で着た外套がもとになったとされます。肩章やベルト、胸のフラップといった装備がいまも残っているのはそのためです。ダッフルコートはベルギーの町デュッフェルで作られた厚手の毛織物に、ピーコートは船乗りが甲板で着た防寒着に由来するといわれます。モッズコートは、アメリカ軍の防寒用パーカー(M-51)を1960年代のイギリスの若者たち(モッズ)が好んで着たことから、この名で呼ばれるようになったとされます。

チェスターコートは、19世紀のイギリスのチェスターフィールド伯爵の名に由来するといわれます。ステンカラーコートの「ステンカラー」は日本で広まった呼び名で、語源には諸説あります。由来を知っておくと、「軍服由来だから装備が多い」「作業着由来だからポケットが大きい」と、形の特徴を理由ごと覚えられます。

スプリングコートとリバーシブルコートは「形」の名前ではない

スプリングコートは、春先や秋口に着る薄手のコートを季節で呼んだ名前です。トレンチ型もステンカラー型もあり、形はさまざまです。藍染市場のスプリングコートは、立ち襟に、中心から片側に寄せてボタンを並べた前合わせの一着で、背中には白く大きな模様が入っています(着丈約80cm・身幅約63cm)。

藍染のスプリングコートの正面。首に沿って立つ襟と、中心から片側に寄せて並ぶ3つのボタン
スプリングコート(藍染市場)— 立ち襟と、片側に寄せて並ぶボタン。形でいえばスタンドカラーのコートにあたる。着丈約80cm

リバーシブルコートは、表と裏のどちらを外側にしても着られる両面仕様のコートで、こちらも形ではなく着方の呼び名です。選び方やダサく見せないためのコツは、リバーシブルコートとは?で詳しく解説しています。

襟の形で見分ける|テーラード・ステンカラー・スタンドなど8種

同じ丈、同じ素材でも、襟が変わると名前も印象も変わります。アウターによく使われる8つの襟を図にしました。

アウターの襟8種の模式図。テーラードカラー、ショールカラー、ステンカラー、シャツカラー、スタンドカラー、ノーカラー、フード、リブカラーの形と主なアウター
アウターの襟の種類(模式図)。赤い部分が襟
襟の名前 形 印象 主なアウター
テーラードカラー 上襟と下襟の間にV字の刻み きちんとした、仕事にも向く テーラードジャケット、ブレザー、チェスターコート
ショールカラー 刻みがなく、首から胸へ丸く続く やわらかく、ゆったり ガウンコート、カーディガン型の羽織り
ステンカラー 後ろが立ち、前に折れて小さく開く 端正で落ち着いた ステンカラーコート
シャツカラー 先のとがった折り襟 気軽、カジュアル デニムジャケット、シャツジャケット、コーチジャケット
スタンドカラー 折り返さずに首に沿って立つ すっきり、きりっとした スタンドカラージャケット、ダウンジャケット
ノーカラー 襟がない 軽やか、首元に小物を合わせやすい ノーカラージャケット、ノーカラーコート
フード 頭をおおう布が付く カジュアル、防寒・防風 パーカー、ダッフルコート、マウンテンパーカー
リブカラー 伸び縮みする編み地の襟 スポーティー MA-1、スタジャン

立ち襟の仲間|マンダリンカラーとボトルネック

スタンドカラーの中にも呼び名の違いがあります。中国服のように低めの立ち襟が首に沿うものはマンダリンカラー(チャイナカラー)、瓶の口のように筒状に立ち上がり、首から少し離れて立つものはボトルネックと呼ばれます。どちらも折り返す部分がないので、襟を寝かせるテーラードやシャツカラーより首元がすっきり見え、マフラーを巻かない日も首まわりが寂しくなりません。ニットも含めた首元の高い襟の違いはタートルネックとは?で比べています。

藍染のボトルネックジャケットを着た女性の上半身。折り返さずに立ち上がる襟と、縦に並ぶ木製ボタン、折り返した袖口に模様がのぞく
ボトルネックジャケット(藍染市場)— 折り返さずに立ち上がる襟と木製ボタン。袖口を折り返すと細かな模様が現れる。着丈約76cm

写真のボトルネックジャケットのように、立ち襟のジャケットはシャツやカットソーの上に羽織るだけで首元の形が決まります。

前の留め方と素材で見分ける|シングル・ダブル・比翼・ジップ

前の留め方|ボタンの並びと、隠すか見せるか

留め方 特徴 主なアウター
シングル ボタンが1列。前の重なりが浅く、すっきり見える テーラードジャケット、チェスターコート
ダブル ボタンが2列。前の重なりが深く、風を通しにくい ピーコート、トレンチコート
比翼仕立て 前立ての布でボタンを隠す ステンカラーコート
ジップ(ファスナー) 開け閉めが速く、すき間ができにくい ブルゾン、ダウンジャケット、マウンテンパーカー
スナップボタン 凹凸を押し合わせて留めるボタン。金属製が多い スタジャン、コーチジャケット
トグルとループ 棒状の留め具を、ひもの輪にくぐらせる ダッフルコート
ベルト ボタンを使わず、前を重ねて結ぶ ガウンコート

ボタンの並べ方でも印象は変わります。藍染市場の商品でいえば、リバーシブルコートは4つの木製ボタンが2列に並ぶ前合わせ、スプリングコートは中心から片側に寄せてボタンを並べた前合わせです。前合わせが中心からずれると、正面に斜めや非対称の線が入り、無地の生地でも表情が生まれます。

素材|季節と印象を決める

素材 特徴 季節の目安 主なアウター
ウール(メルトン・ツイードなど) 厚手で保温性がある 秋〜冬 チェスターコート、ダッフルコート、ピーコート
綿(ツイル・キャンバス・デニムなど) 丈夫で、家で洗えるものもある 春・秋 トレンチコート、デニムジャケット、カバーオール
麻(リネン) 薄く、風を通す 春〜初夏 シャツジャケット、薄手のジャケット
ナイロン・ポリエステル 軽く、風や雨に強い 通年 MA-1、コーチジャケット、マウンテンパーカー
革(レザー) 風を通しにくく、張りがある 秋・春 ライダースジャケット
ダウン・中綿 空気の層で暖かい 冬 ダウンジャケット、ダウンコート
ボア・フリース 毛足があり、軽く暖かい 秋〜冬 ボアジャケット、フリースジャケット

同じ形でも、素材が変われば出番の季節が変わります。たとえば同じステンカラーコートでも、綿の薄手なら春と秋、ウールなら冬が中心です。検索するときは「ステンカラーコート ウール」のように「形の名前+素材」で探すと、目当てのものに近づけます。

季節と気温で選ぶアウターの種類

どの種類を選ぶかは、着る季節でもおおよそ決まります。最高気温を目安にすると次のようになります。気温の感じ方には個人差があり、風や日差しでも変わるので、あくまで目安として使ってください。

最高気温の目安 時期 向くアウターの種類 素材の目安
25℃前後 初秋・初夏 シャツジャケット、薄手のパーカー、ノーカラージャケット 綿・麻の薄手
20℃前後 秋口・春 テーラードジャケット、デニムジャケット、スプリングコート、トレンチコート 綿、薄手のウール
15℃前後 晩秋・早春 ステンカラーコート、マウンテンパーカー、ライダースジャケット、ブルゾン 綿の厚手、ナイロン、革
10℃前後 初冬 チェスターコート、ピーコート、ダッフルコート、キルティングジャケット ウール、中綿
5℃前後より下 真冬 ダウンジャケット、ダウンコート、ボアのアウター ダウン、ボア

朝晩と日中の寒暖差が大きい9〜10月や3〜4月は、脱いで手に持てる薄手の一枚が重宝します。インナーとの重ね方を気温ごとに組み立てるなら、レイヤード(重ね着)の基本の気温別の目安もあわせてどうぞ。

ジャケット・コート以外のアウター|ジレと和の羽織り

袖のないものや、着物の上に着る和の上着も、いちばん外に着ればアウターの仲間です。

名前 特徴
ジレ・ベスト 袖のない前開きの胴着。ジャケットやコートの下にも、シャツの上の羽織りにも使える
羽織(はおり) 着物の上に重ねる丈の短い上着。前を羽織紐で留める
半纏(はんてん) 羽織に似た丈の短い上着。襟を折り返さず、胸紐を付けない。綿を入れた防寒用は綿入れ半纏と呼ばれる
道行(みちゆき)コート 着物の上に着るコート。四角く額縁のように開いた「道行衿」が目印

ジレとベストの呼び分けや丈ごとの選び方は、ジレとは?ベストとの違いで早見表にしています。羽織や半纏は、洋服でいえば前を開けて軽く羽織るジャケットやカーディガンにあたる存在です。作務衣や甚平の上衣も前を紐で結んで合わせる形で、違いは作務衣とは?で解説しています。

名前がわからないアウターを調べる手順

古着やもらいもの、写真で見かけたアウターの名前を知りたいときは、特徴を次の順に拾っていくと絞り込めます。

  1. 裾がどこまで届くかを見る:腰まで(ショート丈)、ヒップ〜太もも(ミドル丈)、ひざ前後(ロング丈)のどれかを決めます。ここでジャケットかコートかの見当がつきます。
  2. 裾と袖口の作りを見る:リブやゴムで絞ってあればブルゾンの仲間。まっすぐ落ちていればジャケットかコートです。
  3. 襟の形を8種に当てはめる:刻みがあるか、立っているか折れているか、フードがあるか。上の襟の図と見比べます。
  4. 前の留め方を見る:ボタンが1列か2列か、ボタンが見えるか隠れているか。ジップ、スナップ、トグルならそれも手がかりになります。
  5. 素材を見る:毛織物、デニム、ナイロン、革、ダウンなど。季節の見当もつきます。
  6. 拾った言葉を組み合わせて検索する:「スタンドカラー ジャケット 綿」「フード トグル コート」のように、襟・丈・素材の言葉を2〜3個並べます。

たとえば「襟が立っていて、ボタンで留める、腰より少し長い綿の上着」なら、手順3で「スタンドカラー」、手順1で「ジャケット」が決まり、「スタンドカラージャケット」で探すと見つかります。商品名に「マンダリン」「ボトルネック」とあるものも同じ仲間です。店によって呼び名が違うことがあるので、見つからないときは別の呼び方(ブルゾンとジャンパー、ジップパーカーとフード付きジャケットなど)でも試してみてください。

藍染のアウター10点を「種類」に当てはめる

最後に、藍染市場のアウターを、この記事の分け方に当てはめてみます。寸法は各商品ページに記載のおおよその目安です。グラデーションパーカー以外はフリーサイズ(ワンサイズ)です。グラデーションパーカーはサイズ展開があり、表の数値は商品ページに記載された1サイズ分の寸法です。

商品 種類に当てはめると 襟 前の留め方 着丈 身幅 袖丈
ボトルネックジャケット(メンズ) スタンドカラージャケット ボトルネック(立ち襟) 木製ボタン 約84cm 約65cm 約56cm
ボトルネックジャケット(レディース) スタンドカラージャケット 立ち襟 木製ボタン 約76cm 約60cm 約48cm
Aラインマンダリンジャケット スタンドカラージャケット マンダリンカラー ボタン 約77cm 約65cm —
レディースジャケット 襟付きジャケット(シャツジャケットに近い形) 折り襟 ボタン 約73cm 約59cm 約52cm
パーカー付きジャケット(3型) フード付きジャケット フード ボタン 約70cm 約63〜65cm 約43〜45cm
グラデーションパーカー プルオーバーパーカー フード 前開きなし 約68cm 約53cm 約62cm
スプリングコート スプリングコート(スタンドカラー) 立ち襟 片側に寄せたボタン 約80cm 約63cm —
リバーシブルコート リバーシブルコート 折り返した襟 木製ボタン4つ(2列) 約80cm 約60cm 約70cm

着丈を並べると、グラデーションパーカーの約68cmからメンズのボトルネックジャケットの約84cmまでの範囲です。裾が体のどこまで届くかは身長によって変わるので、手持ちの上着の着丈と比べてみてください。10点のうち4点(ボトルネックジャケット2点、Aラインマンダリンジャケット、スプリングコート)が立ち襟で、首元が詰まるぶん、インナーは丸首のカットソーなど首元の低いものが合わせやすくなります。身幅は約53〜65cmです。グラデーションパーカー以外の商品ページでは「身幅×2」を服の胸まわりの目安としていて、ご自身の胸囲との差が、下にニットやパーカーを重ねるときのゆとりの目安になります。

藍染のアウターは、着はじめに色が移ることがあります。明るい色のインナーやバッグとこすれる場面、雨で濡れたときには気をつけてください。洗い方と色移りの対策は藍染の色落ち・色移り対策で解説しています。

→ 藍染のアウターを見る / メンズのボトルネックジャケットを見る

まとめ|ジャケットの種類は丈・襟・前・素材の4点で見分ける

アウターは一番外側に着る上着の総称で、その中で丈の短いものがジャケット、長いものがコート、裾と袖口を絞ったものがブルゾンと呼び分けられます。種類の名前は、丈・襟の形・前の留め方・素材の組み合わせで決まっていて、テーラード襟の刻み、ブルゾンのリブ、ダッフルのトグル、トレンチのベルトと肩章のように、それぞれに一目でわかる目印があります。

呼び名には店による幅があるので、選ぶときは名前だけでなく着丈と身幅の数字を確かめ、自分の体のどこまで届くかを想像するのが確実です。形を決めたら、季節に合う素材を選び、手持ちのボトムスやインナーとの重ね方を考えてみてください。

よくある質問

ジャケットとコートの違いは何ですか?

主な違いは丈です。腰からヒップまわりまでの比較的短い上着をジャケット、ヒップが隠れるより長いものをコートと呼ぶのが一般的です。ただし何cmからがコートという決まりはなく、店によって呼び方に幅があるので、迷ったら着丈の数字で比べるのが確実です。

アウターとジャケットはどう違いますか?

アウターは服のいちばん外側に着る上着の総称で、ジャケットはその一種です。コートやブルゾン、パーカーなども、外に羽織ればアウターに含まれます。

ブルゾンとジャンパーの違いは?

ほぼ同じものを指します。ブルゾンはフランス語、ジャンパーは英語に由来する呼び名で、どちらも腰丈前後の短い上着です。裾や袖口をリブやゴムで絞った形が多く、作業着やスポーツ向けの実用的なものをジャンパー、街着向けのデザインのものをブルゾンと呼び分けることもあります。

襟のないジャケットは何と呼びますか?

ノーカラージャケットと呼びます。丈の長いものはノーカラーコートです。首元が開いているので、マフラーやストール、ネックレスなどを合わせやすいのが特徴です。

ステンカラーコートとトレンチコートの違いは?

トレンチコートは、ボタンが2列に並ぶダブルの前合わせに、腰のベルトや肩章など軍服由来の装備が付くのが特徴です。ステンカラーコートは後ろが立って前に折れる襟のコートで、ボタンを隠す比翼仕立てが多く、装備が少ないぶんすっきりした見た目です。

パーカーはアウターに入りますか?

一番外に着ればアウターに含まれます。ジップパーカーやマウンテンパーカーは羽織りとして使われることが多く、かぶって着るプルオーバーのパーカーは、トップスとしてコートの下に着ることもよくあります。

秋に着るアウターはどんな種類がありますか?

最高気温20℃前後の秋口は、テーラードジャケットやデニムジャケット、スプリングコートなどの薄手のもの。15℃前後になるとステンカラーコートやマウンテンパーカー、10℃前後ではウールのチェスターコートやピーコートが目安です。気温の感じ方には個人差があるので、脱ぎ着しやすい前開きのものが便利です。

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AIZOME ICHIBA

日常を彩る、藍染のある暮らし

着るほどに馴染み、使うほどに表情が変わる。藍染市場のアイテムを、ぜひお手元で。